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京都精華大学 版画コースのブログです。 版画コースの授業やコース関係者の展覧会情報、様々なイベントをご紹介します。また、版画技法についても簡単な説明をしています。

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2回生リトグラフ基礎 〜石版画・アルミ板編〜

皆さんこんにちは!

2017年度もブログなどを通して版画コースでの授業の様子・展覧会情報をお伝えしていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします!

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今日は2回生のリトグラフ基礎の授業の様子をお伝えします。

リトグラフは19世紀初頭に確立された印刷技法の一つで、石版石の化学変化による水と油の反発作用によって印刷する方法です。

まず石版石の表面に脂肪性のクレヨンや解墨などで描画します。

その上にアラビアゴム液を塗ると描画部分は油性のインクを引きつけるようになり、描画していない部分は油性インクに反発するようになります。

こうして版面に「インクが付く部分」と「付かない部分」を作ったのち、ローラーでインクをのせ、プレス機を用いて紙に印刷します。

現在では金属板(アルミ板)の表面に加工したものを版として使用することも多いです。

この授業では「石版画」と「アルミ板リトグラフ」、「PS版リトグラフ」という3種類を学びます。

2回生になるとより専門的な版画の実習が増えてきます!!

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ご担当いただいている山内先生からアルミ板リトグラフ刷りのレクチャーを受ています。

版はいろんな描画材で学生が試し書きしたもの。

素早くローラーを動かす様子を真剣に見ています。

紙をそっとのせ、プレス機の圧を調整し、印刷!

一同「おお〜っ。」

作業を実際に見ることでリトグラフの原理が分かってきた様子。

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早速描画に取り掛かります。ドローイングを元に展開する人もいれば、

自作のオブジェに囲まれて描画する人も。

製版の後は刷りの作業!

二人一組になって協力し合いながら進めます。

↑ローラーでインクをのせ、余分な汚れを取り除きます。紙も二人でそ〜っと・・・。

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いざ印刷!電動プレス機を動かします。

試し刷りをしながら本刷りへと調整していきます。

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こちらでは衣川先生に石版画の製版レクチャーを受けています。

続いて描画に移ります。

↑下絵を写し、解墨やダーマトグラフで描画!!   ↑作品について相談中。

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↑描画された石版がずらり。

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製版作業に取り掛かります。

↑描画材をしっかり乾燥させ、みんなで工程を確認しながら、アラビアゴム液を塗布しています。

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衣川先生にインクののせ方、水分量の調整について教えていただき、

刷り作業へと進みます。

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↑ローラーでインクをのせ、圧をかけます。

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そしてプレス機で刷り上げると・・・

じゃじゃーん!!感動の瞬間でございます。

印刷した作品を乾燥棚に並べると、一枚一枚に微妙な変化があるのが分かります。

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刷りが完了したら、描画部分を消すために表面を研磨します。こうして長い間大切に使われてきたのですね。

石に歴史あり。

「イメージが消えてなんだか寂しい・・・」と言いながらも、刷り終わって笑顔の二人。

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今日もお疲れさまでした。

新しい技術を習得することで、表現の幅が広がると良いですね(・ウ・)